
ヴェラ・チャースラフスカー氏、チェコ共和国外務省によるGratias Agit賞受賞
31.08.2016 / 05:06 | Aktualizováno: 24.05.2017 / 04:46
Gratias Agit賞 -チェコ共和国外務大臣から 海外でチェコ共和国を周知させる活動において貢献した者に贈られる賞。
ヴェラ・チャースラフスカー氏はチェコスロヴァキアを代表する体操選手、トレーナー、知名度の高いスポーツ役員です。オリンピック体操競技で7回の優勝、世界体操競技選手権で4回金メダルを獲得、ヨーロッパ体操競技選手権にて11回優勝し、チェコスロヴァキアが選ぶ優秀なスポーツ選手賞を4回受賞しました。1968年には世界で最も優秀なスポーツ選手として評価されました。今回のヴェラ・チャースラフスカー氏のGratias Agit賞の候補者案は駐日チェコ共和国大使館によるものです。
日本におけるヴェラ・チャースラフスカー氏の知名度には際立つものがあります。1964年、東京オリンピックの際、彼女は光り輝くような活躍をしました。テレビ放送という手段を通じて、高度に成長した当時の日本を自国に紹介し、当時のチェコスロヴァキアの人々に日本の良いイメージを伝えました。チャースラフスカー氏は日本から3つの金メダルと銀メダル1つを持ち帰った以外に、日本のファンから勇気の象徴として日本刀を贈り物としてもらいました。オリンピックで7つ金メダルを獲得し、世界体操競技選手権で4つ金メダルを獲得したヴェラ・チャースラフスカー氏の賞賛は今だに絶えることがありません。日本の人々は彼女のその美しい演技のみならず、当時の共産主義体制に対する勇気ある行動に敬意を払っています。彼女は1989年の民主化以降、ハベル大統領の社会問題、スポーツ関連のアドバイザー、アシスタントを務めました。また、チェコと日本の相互理解を深めるために尽力し、チェコ・日本協会の名誉総裁にも就任しました。
チャースラフスカー氏は、2010年12月7日、日本とチェコ共和国の二国間の関係向上への貢献に対する感謝の念として、駐チェコ日本大使から旭日中綬章を授与されました。日本では、このようにさまざまな分野における功績の内容に着目し、貢献のために尽力した者を表彰します。
2014年10月、日本のオリンピック委員会によって東京オリンピック50周年記念行事に招待され、彼女は4回目の訪日を果たしました。この訪日の際にも日本国民から大変な歓迎を受け、皇室や、首相なども出席する記念祝賀会に出席しました。駐日チェコ共和国大使館では、彼女の来日を記念して、レセプションを開催しました。同時に、「ヴェラ68」という、彼女のドキュメンタリーフィルムのプレミア試写会も行われました。映画は2012年作成で、ドキュメンタリー映画監督、オルガ・ソメロヴァー氏の作品です。また、日本で出版された、チャースラフスカー氏の伝記本、「桜色の魂~チャスラフスカはなぜ日本人を50年も愛したのか」の作者、長田渚氏による、プレゼンテーションも行われました。この本では、ヴェラ・カースラフスカーの生涯と日本との交流が描かれています。彼女の人気は、日本で今まで数多く出版された彼女に関する本や、テレビでのドキュメンタリー番組に見て取ることが出来ます。
日本において、ヴェラ・チャースラフスカーという名前はチェコ共和国という言葉と同義語のような意味合いを持っています。不屈の闘志を持つ『五輪の名花』は今もなお、日本人の心を捉えて離さないのです。