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Photo: Embassy of the Czech Republic in Tokyo
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チェコ産蒸留酒のプロモーションセミナーが東京にて初開催

セミナーの目的は、チェコの蒸留酒、とりわけフルーツスピリッツの製造における伝統と多様性に関する日本の専門家の認識を深めることにありました。日本において蒸留酒の消費は年々増加しており、高級商品だけでなく、珍しい製品やあまり知られていない種類への関心まっています。蒸留酒市場においていくつかのチェコ・ブランドは既に日本で手に取ることができ、チェコからの対日輸出は強化されています。さらに今年は、2012に発生したいわゆるメタノール事件を受けて日本側が導入したチェコ産蒸留酒の輸入に際する厳格な規制に関し、その解除交渉に成功しました。

2024年9月25日(水)、駐日チェコ共和国大使館にて、チェコ産蒸留酒の紹介及びプロモーションに焦点を当てた専門セミナーが初めて開催されました。とりわけチェコのフルーツスピリッツに重点が置かれ、カクテルでの使用例も実演されました。二時間ほどの午後のひとときに輸入商社、卸・小売店、飲食店、酒類専門店、東京内の一流バーから約30名の代表やオーナーが集い、そのうちには、幾度も日本一に輝き、権威ある「世界のベスト・バー50」にも度々ランクインしているバーからの代表者の姿もありました。

セミナーの第一部では中東欧の蒸留酒に造詣の深い松沢健氏にチェコ共和国における蒸留酒文化や蒸留酒生産の多様性についてご講演いただき、その後の質疑応答も活発に行われました。続く第二部では解説付きのテイスティングが行われ、主にチェコのフルーツスピリッツ数種類が参加者に振舞われました。さらに松沢氏によるワークショップを通して、日本人の味覚にも合う「カクテル」での使用という、チェコスピリッツの一つの可能性が実演によって示されました。最後に参加者同士の交流を深めていただくために交流会の時間を設け、セミナー全体が終了しました。

なお第一部の講演の中では今年チェコ産蒸留酒の対日輸入条件が緩和されたことにも触れられました。(2012年にチェコで起きた、いわゆるメタノール事件を受け)日本側は最近までチェコ産の蒸留酒類に対して厳しい管理・検査要件を課しており、輸出者の負担にもなっていました。故に当該製品の日本への輸入は難しく、その競争力は他の外国産の蒸留酒に比べて劣っていたという側面があります。

公的な統計によれば、日本の蒸留酒市場は過去20年間で平均5.1%の成長率を示しています。2023年に日本に輸入された蒸留酒類は1,120億円にものぼり、うち17%はEUからの輸入でした。カクテル文化やバー文化に誇りをもち、またそれらの業界が盛んな日本では、関連するテーマに富んだ世界的コンペティションが数多く開催され、専門書やガイドブックも出版されています。本セミナーの開催をもって、チェコ共和国もまた、蒸留酒カテゴリーにおける自国製品のプロモーションと自国の輸出主体を日本において支援する国々の一つに連なることとなりました。

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Seminář o českých destilátech