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Photo: ZÚ Tokio
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チェコのテクノロジー企業が九州の半導体展示会に出展

2025年10月8日から9日にかけて、九州の中心都市・福岡で「第2回九州半導体産業展」が開催されました。会場にはチェコのパビリオンも設けられ、IQS nano s.r.o.、SQS Vláknová optika a.s.、SVCS Process Innovation s.r.o.、UNITES Systems a.s. の4社が出展しました。
今回のチェコ企業の参加は、中日チェコ共和国大使館がチェコインベストおよびチェコトレードと協力して実施した経済外交プロジェクト(PROPED)の一環であり「シリコンアイランド」九州でチェコ半導体産業の存在感を示すものとなりました。

第2回目となるこの展示会は2025年10月8日、マリンメッセ福岡で開幕しました。昨年と比べて規模が2倍に拡大し、日本国内外から約400社が出展しました。出展企業の大部分は日本企業でしたが、台湾や韓国、そしてチェコからも企業・研究機関が参加しました。
展示会では、台湾積体電路製造(TSMC)が熊本に建設した新工場を契機に、九州が世界の半導体産業において果たす役割の高まりが強調されました。出展内容は、半導体の製造工程全体をカバーする装置・材料から関連分野のソリューションまで幅広く、物流分野にも大きな注目が集まりました。

2日間の来場者数は13,640人に達し、前年(2024年9月)の初回開催時の約2倍となりました。主催者は、九州における日本・台湾企業の半導体クラスター拡大に伴い、今後も関心と規模がさらに拡大すると予測しています。次回の展示会は2026年秋に、より大きな会場での開催が見込まれています。

 

九州 ― 日本のシリコンアイランド

30年前、九州の半導体生産量は台湾の約10倍に達していました。現在、日本政府および地方自治体は、九州を再び半導体産業の中心地として復活させるために取り組んでいます。この動きを後押ししているのは、九州には依然として200社を超える日本の半導体関連企業が拠点を置いているという事実です。中には、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング株式会社や東京エレクトロン九州株式会社といった主要企業も含まれています。
この既存の産業クラスターに、現在は海外企業が次々と参入しており、その先頭に立つのがTSMC(台湾積体電路製造)です。同社は熊本で2027年に2番目の半導体工場を稼働させる予定です。

九州の半導体産業が総合的なエコシステムを形成していることは、その産業構造からも明らかです。地域のクラスターは単なるチップ製造にとどまらず、福岡での設計・デザイン分野、大分での後工程生産(バックエンド)、福岡での新しいリソマックス(Lithomax)工場に代表される材料分野など、幅広い工程をカバーしています。

さらに、地域は研究開発(R&D)にも強い重点を置いています。福岡大学や熊本大学などの地元大学は産業界と密接に連携し、独自の半導体研究センターを運営しており、イノベーションの促進に取り組んでいます。

こうした背景から、九州はチェコの企業・研究機関との技術的および研究的な連携に多くの可能性を秘めた地域といえます。同時に、この地域は台湾からの投資を活用して、地域の半導体クラスターを効果的に発展させるモデルケースとしても注目されています。

 

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